【家は住んでみないとわからない、でも、住んでみてからではもう遅い】
~時代とともに変わる家への価値観~
家づくりとは、一度完成すると簡単にはやり直しのきかない大きな選択です。
私は今から13年前に、木造2階建ての新築を建てました。当時は、長期優良住宅や耐震等級3、それに太陽光パネル5キロ搭載など、それなりの花形要素を盛り込んだことで満足していました。売電価格は30円以上と高く、「よし、これで電気代は払うよりもらう方がプラスだ!」なんて鼻歌まじりでちょっぴり浮かれ気味でした。
しかし、あの頃は「高気密」「高断熱」などという言葉はまだ一般的ではなく、私自身、まったく意識していませんでした。【SHINHORI REGULAR BLOG #006】にもある通り、いま考えると大変もったいない話です。
いざ住んでみると、冬場の浴室で換気扇を回すとスキマ風がスースーと吹き込み、「うちはいつから忍者修行場になったんだろう?」という有り様。
1階トイレも寒すぎて結局、「冬場はVIP専用2階トイレ」が我が家の定番となってしまいました(笑)。
また、地球温暖化が進むにつれ、夏の暑さは想像以上。冷房を強めにかけないと、2階の部屋では天井からジリジリと熱気が降ってくる感覚すらあります。当時はここまで暑くなるとは思わず、断熱性能の大切さを実感する今日この頃です(断熱については【SHINHORI REGULAR BLOG #004】で詳しく!)。
さらに、当時「耐震等級3だから大丈夫」と信じ切っていた構造躯体も、いまや心配の種です。地震が2回、3回と立て続けに起こったら・・・家が傾いたり、変形したりするかもしれない。そんな不安が拭えない時代になりました。特に東南海地震は必ず来るといわれており、2024年1月の能登半島地震や8月の政府発表を受けて、東海3県をはじめ、多くの皆さんも「備えなきゃ」と意識し始めているのではないでしょうか。非常食や簡易トイレなど「すぐできる備え」は整いつつありますが、家の骨格である構造躯体そのものが、いざという時に住み続けられる強さを持っているか?
これは後から簡単には手を加えられない問題です。
そこで、私たちシンホリは、工務店様やハウスメーカー様へ「健康と命を守る」構造躯体で家づくりを提案しています。住む方が長く安心して暮らせるような、骨太でしなやかな家を構造から一緒に考えるパートナーでありたいのです。つまり「家って、もっと優しくて強い存在であってほしいよね」という想いを、専門技術を通じてカタチにするということなのです。難しい話は脇に置いて、家族が「ここなら大丈夫!」と思える、そんな“頼れるヤツ”を一緒に育てていきたい――その気持ちでいっぱいなのです。
未来は必ずやってきます。だからこそ、倒れないというだけでなく、2回、3回と“大きな揺れ”を受け止め、なおかつ人が暮らし続けられる家が求められます。私たちは、東海3県を含むこの地域で、皆さんの住まいがずっと笑顔を守り続けられるよう、本気で取り組んでいます。夢と希望を込めて、今日も構造躯体の可能性を追求し、提案し続けます。「あぁ、ここにいるとホッとするな」と感じられる家づくりを目指していきましょう!
K.NAKAMURA